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10

January February March April May June July August September October November December
2009(Tue) 06:39

リースとレキ2

言の葉綴り

わたしはタイトル後決めなのでネタ段階ではカプ名で呼びます。ユイマリ、オズフィネ、アルセラ、ルカフィリて具合にね。そのほうがわかりやすい。

***

「リース様、お友達がいらしたようですがこちらにお通ししても?」
「お友達?誰?」
「レキ様と名乗ってましたよ」
「えっうそレキ!?お茶用意して、2人分!わたし迎えに行ってくるから!」
 口早にメイドに伝えると鏡を見て変なところがないか確かめる。今更髪を結い上げたりはできないので下ろしっぱなしは仕方ない。胸元もリボンを引っ張って形を整えるだけにしてすぐ玄関に向かった。

「レキ!」
 階段を下りながら見つけた人影に声をかけた。くるりと彼が振り返る。相変わらず嫉妬したいほど可愛らしい『少女』だ。幸いリースのプライドは『見た目』という部分にはほとんどないため、羨ましいと思っても僻むことはなかった。レキが男であったと知ったときはだいぶショックではあったが。
「馬鹿、危ないっ!」
「きゃっ!」
 急いだためか考えながら下りたせいか、数段を残してリースの足がスカートの裾を踏んでしまい身体が傾いた。
 階段も下りられないなんて、と情けなくなったがいつまでたっても痛みが無いことを不思議に思った。それになんだか温かい。前にもあったような既視感も感じる。
「大丈夫か?」
 少しだけ低い優しい音。その人が頭の上から深く息を吐いていた。
 瞳を開けば肩越しにレキの茶色い髪が見えた。リースは頭を包むように押さえられて彼の腕の中だった。
「リース?」
「う、うん。大丈夫……ありがと。えっと、レキ?」
 いつまでもリースを離さないので名を呼んでみる。目を合わせるとレキが意地悪く微笑む。
「歓迎のハグかキスはないの?」
「な、な、な、な、な!」
 言葉にならない何かを発し、真っ赤になったリースの頬にレキが唇で触れた。柔らかく温かい感触にリースの思考は崩壊寸前だった。
「リース?おーい……ダメ?」
「そこの可愛いお嬢さん妹に何した?」
 両手を肩に乗せたまま立ち尽くしていたレキにのほほんとした声がかかった。
 リースを妹、と呼ぶからは彼はリースの兄なのだろう。
 二人よりも頭二つほど高い彼はリースとよく似た顔立ちをしている。
 上からたずねられると叱られている気がしてしまい、悪気などはなかったが小さく答えた。
「……頬にちゅーを」
「あーだめだめ。こいつそーゆーの慣れてないから」
 言うなり青年はリースの首根っこを掴んでレキから引き剥がした。両手が妙に寂しくなった。
 リースの名を呼びながら彼がぺちぺちと彼女を叩く。
「にいさま?」
「可愛いお嬢さんにキスされたくらいで目ェ回すな」
 ごめんなさい、とリースはしゅんと視線を下げる。その様子は捨てられた子犬を思わせる。
「ごめんね、レキ」
「ううん、こっちこそ」
「で、リース。こちらのお嬢さんは?」
 値踏みするような彼の視線にレキはにこりと笑みかける。家族ぐるみで鍛えられただけある。リースの兄はすぐに警戒した様子を解いてくれた。
「レキ・フォルデスと申します。よろしくお願い致します。リースのお兄様ですか?」
「フォード・グランベルクだ。よろしくな」
「この間の夜会で友達になったの。ね?」
 ええとレキが返し、二人で目を合わせた。
 レキを男と分かっているせいか、丁寧な女の言葉遣いがとてつもなく奇妙に感じた。よく考えれば非常に気持ち悪いことなのだが、似合い過ぎる格好のせいでうっかりすると正体を知っているはずのリースでも普通の友人として付き合ってしまいそうだった。
 彼には目的がある。協力、協力、と念じて彼がリースと関わる理由を忘れないようにする。
 そういえば名前以外は何も知らない。協力するのだからあとでいろいろ聞き出そうとリースは決心する。
 二人の仲の良さを感じたのか、フォードは目を細めて笑う。そのままリースの頭に手を伸ばすとくしゃくしゃと髪を掻き交ぜた。
「もう、兄様やめてよ!」
「こいつのことよろしくな」
「もちろんです」
 頭に乗ったままの兄の手を振り払うとリースがレキの手を握って引っ張った。
「もう行こう、兄様に構ってるとゆっくりできなくなっちゃう!わたしの部屋来ないでよ!」
 兄を振り返ってリースが指を突き付けた。「秘密の話でもするのか?」と彼が苦く笑った。
「そーよ!だからぜーったいだめ!」
 その様子がつい可愛いらしくてクスクスと笑ってしまった。先日出会ったときと違いくるくると変わる表示は彼女本来のもののようだった。
「なんでレキまで笑うの!」
「つい、可愛くて」
 笑い続けながら答えればリースは口をぱくぱくさせて顔を真っ赤に染めた。それもまた面白く、からかってやりたくなった。思い立ったがすぐに繋いでいた手を一瞬離し、腕を絡めて身体の距離を縮めた。
「――可愛いよ」
 耳元で低く囁いてやればレキの予想通り真っ赤なままリースは固まった。
 その反応に悪戯を仕掛けた本人は満足げな笑みを浮かべる。そして硬直したリースを引っ張って階段を上がっていく。
 その後ろではフォードが首を傾げて二人の様子を不思議がっていた。彼の目にはじゃれるというよりは口説いているように映ったからだった。
 そんなはずはないだろうがな、と自分に言い聞かせて彼は二人の背中を追うのをやめた。口説いていたとしてもやはり少女二人にしか見えなかったのだ。元より片方が男であるなど考えもしていなかった。

***

レキくん軟派さんになった!なんで!
こりゃ将来苦労するな。リースが←
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08

January February March April May June July August September October November December
2009(Sun) 12:43

なんか女装ネタ

言の葉綴り

かわいー男の子が女装してたら楽しそうだ!理由は野心とかで。

***

 目の前に端正な顔が迫り、リースはひっと息を呑む。
 自分と同じ年頃で、同じほどの背丈の『彼』はまごうことなき女の装いで。リースから言葉を奪うには十分だった。
 見かけにそぐわないやや低い声が囁かれる。
「――協力、してくれるよね?」
 何の、だろう。女装していることについてか。しかし『彼』の女装はリースのような奇跡的な偶然がなければばれないだろうし、リース個人はその秘密をばらすつもりはない。『彼』は何を考えているのか、リースにはさっぱりだった。
「リース・グランベルク」
 考えこんだまま是とも否とも言わない『彼』が痺れを切らして鋭い視線でリースを貫いた。その声の険しさにもリースはびくりと肩を震わせる。
「このこと黙ってるか、って聞いてんの?意味分かってる?お前馬鹿?」
 次々と吐かれる言葉には可愛さのカケラもない。これさえなければただの愛らしい少女なのに。黙っていれば男は放っておかないはずだ。
 現にリースだって『彼女』の姿と鏡で見た自分を悩内で並べて溜息が零れたのだ。そのへんにいる娘よりよっぽど可愛らしく、可憐であった。
「わ、わたしは!」
 ドレスをぎゅ、と握ってレキを見つめた。もはや知っていた『レキ』という名前が本名なのかどうかすらリースにはわからなかった。睫毛が長いな、と間近な顔を見て思った。レキの蒼い瞳がわずかに怯んだように揺らぐ。
「ばらしたりしない!……それにもう貴方に関わることもないと思うの」
 レキの眉間が歪む。それには気づかずリースは続ける。自分の想いを伝えることだけで手一杯だった。
「可愛くないしドレスも似合わないし夜会でも壁に立ってばっかで……貴方とわたしじゃ違うの、違いすぎる」
 言っていて悲しくなってきた。目の奥が熱くなる。これ以上口を開いたら大泣きしてしまいそうで唇を噛み締めて俯く。顔を上げれば涙が零れてしまう気がした。見つめたドレスの裾がゆっくりと滲んでいく。
 周りの雑音が排され、二人の時間を静寂が包んだ。いつまで続くのかと思い始めた頃、頬に人の手が触れた。
 同性よりは少し細く大きい掌。添えられただけの手は温かい。壊れ物を扱うような手つきに心が波立った。
「……レ、キ?」
「泣かせるつもりはなかったんだけど。言い過ぎてたなら、ごめん」
 困ったように言ってレキの手が頬を撫でた。黒耀石の瞳を大きく見開いて再びレキを見た。ぱちぱちと瞬いた瞬間に一つ二つと涙が頬を伝う。
「……俺のことを助けて欲しいんだよ。女の中に潜り込むのにこのままじゃすぐに限界がくる」
 レキが零れた滴を指先で掬う。
「――やりたいことがあるんだ」
 真摯な声音はそれが嘘ではないことを告げる。リースは信じたい、と思い始めていた。
「いつも一緒にいる子たちはだめなの?」
「あいつらは秘密を守り続けるなんてできやしねぇ。引き入れられそうなのを探していたんだ」
 お前みたいな、とレキは言葉を切った。
「後ろ盾は立派みたいだし」
 リースはしがない伯爵家の者だったが、父親の親友は王家とも関わりの深い公爵家の主その人で、二つの家には爵位など関係のない繋がりがあった。優しい公爵はリースを自分の娘と同じように可愛がってくれていた。
「……わたしでも、役に立つ?」
「立たないなんて言わせない」
 きっぱりと言い切ったレキに笑みを零すとまた目が熱くなる。
「あ、の、さぁ!」
「なに?」
「俺が泣かしてるみたいだろ。いちいち泣くな」
 頬に触れていた手が首の後ろに回る。ぐいと力を込められ身体が傾く。頭が肩にぶつかり、背を押さえる腕を感じた。
「泣きたいなら貸してやるから、今のうちに泣いとけ」
「…………ありがとう」
 優しく包まれると堪えていたいろんな感情が溢れてくる。
 リースを抱き寄せたレキは同じほどの身の丈であるのに柔らかいとは言えない身体だった。ああやはり男なのだと改めて突き付けられた。
「ありがとう、レキ」
 涙混じりの声にレキはぽんぽんとあやすように背を叩いて応えた。
 胸元を小さく掴み、リースは声を上げることなく肩を震わせていた。レキのドレスにゆっくりと涙が滲みていく。
 この人は裏切ったりしない。涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げる。
「――わたしに……貴方のやりたいこと、手伝わせて」
 ありがとう、と声がリースの耳元で聞こえる。「また泣かせたらごめん」と消え入りそうな細い呟きが続いた。

***

レキ→本名の幼名。女の子の名前にするには厳しいかも。
1年前から療養中(てことにしてある)の宰相家の次男坊。王子と同い年で仲がいい。
女装の理由は王子の婚約者探しと貴族の動向探り。野心にはならんかったw
なんてくだらない理由orz
女装を知ってるのは家族と王家の数名、リースのみ。
リース→兄貴が一人いる。公爵家のねーさんがいろいろ世話焼いてくれる。
なんかトラウマ持ちっぽい。黒目黒髪。自覚なしだけどちゃんと可愛いです。

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13

January February March April May June July August September October November December
2009(Fri) 03:02

例の4人組のおはなし

言の葉綴り

携帯でぽちぽち。苗字のない瑞希ちゃんとあだ名しかないタカちゃんにはほんっと申し訳ない。なかなかいい地名が出てこないもので…。

たぶんこの4人だと、タカ視点が一番書きづらそうだ。樹はへたれてりゃいいので楽。

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09

January February March April May June July August September October November December
2009(Mon) 04:39

お昼時

言の葉綴り

「なータカ」
 たずねた樹にタカが首を傾けた。彼は言葉少ない友人だ。無論、意志疎通ができるほどに仲はいい。
「俺には何が足りない!」
 詰め寄るとしばらくそのまま昼食の弁当を噛んでいた。飲み込んでから口を開いた。
「逆」
「は?」
 飾り立てない淡々とした話し方はとても落ち着く。だがそれ以上に分かりづらい。というか彼の思考が理解できなかった。
「科野は多過ぎる。飾りばっかり。瑞希はそれじゃ気づかない」
「誰も瑞希のことなんか聞いてねーよ!」
 図星だったのが悔しい。
「だってお前が俺に聞くのって瑞希と課題のことくらいだし」
 黙々とタカは弁当を食べ続ける。樹は朝、学校へ行く時に寄ったコンビニのパンをかじった。直後に飲んだ紅茶の甘さに、結局どちらの味もわからなくなってしまった。

***

お昼は多分男女バラバラ。樹が我が儘言って4人で食べるほうが多そうだww
タカが思ったのとなんか違うw
地の文少ないけど。まあお試しだしいっか。

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12

January February March April May June July August September October November December
2008(Fri) 22:07

雲の国4

言の葉綴り

またもユイマリ放置で別のを上げてみるという。
雲の国シリーズ つづき
なんだかんだでベリスとサキは仲良しです。サキにぶん殴られそうだw

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04

January February March April May June July August September October November December
2008(Thu) 01:37

ただ触れるだけの行方

言の葉綴り

ユイマリより早く出来ちゃったよばくしょう。書きたいところを書くんだぜシリーズ。フィネとオズ。
前書いたとこから随分先のお話。あのあといろんな事があったりしてお二人は恋人同士になる(予定)これはそのあと。
大事なことをさらりと入れてしまったけど、どこか大事かなんて言わなきゃわかんないよね!わはは!とかそんなかんじ。


えーどがああああああwwwwwwww>アニメ伯妖
12割増しくらいできwもwいwwww


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22

January February March April May June July August September October November December
2008(Mon) 16:38

紫水晶に閉じこめたのは

言の葉綴り

 ぱきん、と構成していた魔術が壊れた。フィネの右手に集まっていた魔力は行き場がなくなりそのまま霧散した。
「どーしてうまくいかないのー!」
 仰向けに寝転がって手にしていた本を投げ出した。

『落ちこぼれのフィネ・リグット』

 同級生たちの嘲笑が脳裏に響く。悔しさに唇を噛み締めた。数え切れないほど言われた嘲りの言葉たち。慣れたはずの胸を貫く痛みはいつまで経っても消えることはない。
 じいんと目の奥が熱くなる。横を向いて固く瞳を閉じると溢れた涙が頬を滑った。
「こんなんじゃ誰も組んでくれないよ……」
「そんなことはないと思うけど」
「だって! ……って、へ?」
 涙で濡れた紫水晶の瞳がぱちりと開いてフィネに話しかけた人物を見上げた。彼女を覗き込んで逆さまに映った彼はフィネとは正反対の、成績優秀と有名な少年だった。
「俺と組もうよ、フィネ・リグット」
 何故こんな落ちこぼれを誘うのか分からない。けれども真っ直ぐにフィネを見る彼の双眸にからかう色も彼女を見下す色もはない。少年の真意は分からないまま、差し出された手に腕を伸ばす。何か変われるような気がしたから。
 力強く握り返される。その手の温かさにずっと胸で詰まっていた苦い気持ちが溶けたようだった。
 ぼろぼろと零れ落ちる涙を拭いながらも、少年の手はずっと掴んだままだった。


「ううう、お見苦しいところをお見せしました」
 散々泣いてようやくフィネが落ち着いたころ、いつのまにか隣に腰掛けていた少年が手を離した。ずっと握っていてくれたことを嬉しく思いながらも、恥ずかしいところを見られた、と羞恥心で顔が赤くなった。
「まったくだよ。アンタいっつも泣いてんの?」
「そんなことない!……はず。多分」
 ぐす、と鼻を啜ったフィネに呆れた視線が向けられる。
「…………まあいいや。パートナー決まってる?」
 首を振って否定を示すと良かった、と彼が満足げに笑った。
「俺もなんだよね。で、さっきも言ったけど俺と組まない?」
「……わたしが何て呼ばれてるか知ってるでしょう」
 成績優秀な彼が自分をパートナーになんてしたらどうなるか考えたくもない。
「『落ちこぼれのフィネ・リグット』?」
 彼がそのつもりで言ったわけではないと分かっていても、同じ言葉は同じ痛みを反芻させる。慌てて目の端に引き寄せた袖を押しつけた。
「いいの? そんな『落ちこぼれ』なんかとで」
「俺はそう思ってない。つーか見返してやろうとか思わないわけ?」
「思っても実際にできるかどうかは別よ」
 こうやって練習してても全然上達しないし、と嘆息した。悔しくないわけない。
「俺が思うに」
 俯いた顔を上げて彼を見る。
「お前はもっと上手くなれる。絶対に、だ」
 あれほど何度自分で言い聞かせても飲み込めなかった言葉がすんなりと受け止められた。すとんと胸の奥に落ち着いた気持ちを不思議に思いながらも、綻んだ笑みを彼に向けた。こんな風に笑えたのは本当に久しぶりだった。

+++

昨日の書いた子たち。うっかり別の人と名前かぶったのでちょっと変えた。
少年に方はオズ・ルヴィエとゆー名前の予定です。オズワルドだとなんか似合わないのでオズでいいかな、とか。

眠くなってきたw
Moira流しながら書いてました。
「死せる乙女その手には水月」で泣けてきた 初聴きでもライブでもなんもこなかったのに何で今ww
みーしゃああああああ

さーバイトだーorz

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12

January February March April May June July August September October November December
2008(Fri) 11:59

いつも在る風景

言の葉綴り

ユーイとマリアさんのお話、小ネタ。続きは気が向いたら?
今もう全然違うところ書いてる。名前だけは可哀相なんでカイルくん出るとこくらいは書いてあげよう
とりあえず携帯で打ち込んだほぼまんま
気分で書いてるとそのうちいろいろ矛盾が出てきそうだw


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30

January February March April May June July August September October November December
2008(Sat) 04:48

近くて遠いひかり

言の葉綴り

昨日っていうか今日言ってたやつ。勢いで書き上げた。もうやだこんな時間。(※投稿時間)
あああああ明日つか今日カラオケオフなのに!ばかばか!

思ったよりこいつらラブコメりやがった。面倒だったのでそのまま突き進めてみた。
ユーイでユイジーンて誰だろう、と思ったらフェンネルだな。
ねる!あとで追記の中に入れておこう…とりあえずすいみんだすいみん

9/3 ちょいと直して格納。
マリアさん金髪に変更。茶髪は地味だ!

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28

January February March April May June July August September October November December
2008(Sat) 01:43

小ネタ

言の葉綴り


 す、と彼の手が銀色の髪に伸びる。通り過ぎた瞬間の風が微かに頬を撫でた。
 抱き寄せるような格好に「何をするの!」という抗議の言葉が出かかるが、それよりも先に髪飾りの金具が外れる小さな音がした。
 彼は髪飾りを手に収めると、ふわりと落ちた銀髪に手櫛を入れた。何度か指を通すと、髪の一房を引き寄せて口づけする。
「ちょっと……!」
「ほらやっぱり下ろした方が可愛い」

っていう小ネタ。 み じ か !
企画に使いたいなァ うずうず! な感じ。

マクロスFまで時間あるので遥かかラタトスクやろ。
まじ3時からとかありえないわー

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10

January February March April May June July August September October November December
2008(Tue) 23:56

てのひらのゆめ

言の葉綴り

久々に小説。こないだ突然閃いた。
ほんとにこれだけだったから、先も後もないんだぜ!

一応みなさまおふらんすな名前。ジゼルって良い名前だよね。最近遭遇率高かった。
ジゼルの話から名前を頂こうかとも思ったのだけど、微妙だったので、てきとーにフランス人名から響きがいいのを選んでみた。

あとこっぱずかしいですがお米を愛してるはなしです  だれか穴!穴掘って!
書き途中のではけっこうあるけど実際上げるのは初めてな気がする。

文字数チェッカー入れたらだいたい3600文字くらいだった。案外文字数増えるもんだね。


明日テストー。ちょっくら勉強しまーす。
ぶっちゃけテストよりも1限に間に合うかどうかのほうが大事なんで。
今日は6時に起きた。早すぎるwww明日もこれくらいに起きられればなー。

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14

January February March April May June July August September October November December
2008(Mon) 00:10

雲の国3

言の葉綴り

長くなった。ので格納。
もう最初に決めてた人物名雲の名前とかどっか吹っ飛んだなww
まだ出てない人から人から…

これずっと携帯で打ってて後でパソコンから読み返したんだけど、語彙力 なさすぎ ますよ、ねorz
うふふふふふ…


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20

January February March April May June July August September October November December
2008(Thu) 02:04

雲の国2

言の葉綴り


「……」
 睨みが半分含まれた視線で声の人物を見上げた。おそらく「機嫌が悪い」と思われる類の表情になっている。事実、気分が良いわけではないので、そう捉えてくれて問題はなかった。
 声の者は肩をすぎているが胸には届かないほどの銀の髪を一つに束ねていて、紫の双眸とよく映える。目が合うとにこりと微笑まれ、睨んでいる自分が悪いことをしている気になった。ただの八つ当たりなのだとなんとなく気づいていたから。
 工房から飛び出したあと誰も追ってはこなかった。別に追って欲しかったわけではない。独りになりたかったのは本当だ。だけど、まるで要らないように、扱われた気がして、少しだけ淋しい気分になった。そしてその自分を見つけたのは親方でも兄弟子でもなく、初めて会う見ず知らずの他人だった。
 銀髪の少年――よりは青年に近かったが――のたずねた通りダイは雲細工職人だ。まだ職人と呼ばれるには遠すぎる技術と経験しかない弟子入りしたてだが。半人前にも満たないただの見習い。親方や他の兄弟子たちと比べたら天と地ほどの差がある。
「……聞いてる?」
 おずおずと困った口調でたずねる。
「まだ見習いだ……ですけど」
 言い直すと銀髪の彼が軽く笑い寝転ぶダイの隣に座る。結わえられた髪がふわりと揺れて、背中に落ちた。
「敬語じゃなくてもいいよ。気にしないから。同じくらいでしょ?」
「あ、そう……いくつ?俺16」
「17くらい」
「くらい?」
「うん、まあ、そのへんはいろいろと。銀雲母からできる雲よりもぶ厚い理由が」
 にっこりと音がつきそうな笑顔。
「…………あー、で、なんか用?」
 ついさっきこの人物を半ば威嚇したような心持ちで睨んでいたはずの自分が情けなくなる。先程のダイの視線に含まれていた、工房を飛び出した気分の悪さや独りを邪魔された苛つきなどこれっぽっちも気に留めてなどいないはずだ。それか八つ当たりだと気がついていたのかもしれない。
 軽く反動をつけて寝ていた身体を起こした。立てた右足の膝に両手を重ね、そこに顎を乗せて紫の双眸を覗いた。
 勝手に八つ当たりの相手にした詫びのつもりで、話くらいは聞く気になった。
「頼み聞いてくれるの?ありがとう!
 ぼくの思った通り、やっぱり君っていい人だね!」
「…………」
 話は聞くが頼みを聞くとは一言も言ってないし、そんな気すらない。
 はぁ、と溜息をついた瞬間、がくんと顎が膝から落ちた。膝頭との間に挟んでいた掌が抜き取られ、彼にしっかりと握られていた。そして満面の笑みで包んだダイの両手を上へ下へと大きく振る。
「実はさ、ぼくも雲細工作ってみたいんだ」
 教えてくれない?と首を傾ける。笑顔がなんとも可愛らしい。
 落ち着いて真正面から見れば、実に整った顔を持った美少年である。男のダイからでも十分そう思う。そういう『綺麗な』少年が好きなオネエサマたちならすぐさま頷いてしまうくらいの効果はあるだろう。
 しかし当然のことながらダイはそんなものに篭絡などされはしない。
 にこりと、そしてきっぱりと。振り回される手はそのままで言葉を返した。
「いやだ」

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January February March April May June July August September October November December
2008(Sat) 02:33

雲の国1

言の葉綴り


 両親が他界してから5年間、ダイはずっと親方が仕事をしている姿を見てきた。親方と工房の名はこの町で、いやこの国で一番と言っても過大評価にはならないほど有名だった。
 幼い頃は親方のものと他の職人が作ったものの違いがわからなかったが、一緒に過ごすうちに、なんとなくわかるようになってきた。違和感を感じたものは親方の作ったものでないのだ。
 工房を駆け回って怒鳴られたのも、今となっては工房に散らばっていたものに危ないものがあるから怒っていたのだとわかる。
 やがて駆け回ることが道具を触り弄りだすことへと変わった。そこでもまた親方から同じ理由で大目玉を喰らうのだ。それでも目を輝かせて自分の作業を見つめるダイに道具の使い方を少しずつ教えてくれた。
 そして憧れだった親方はいつの間にか目標となっていた。彼のように精巧で美しい雲細工を作りたいと思った。

 しかし今、ダイにはその気持ちがもやもやと曇って、はっきり見えなかった。身が入らず手を動かしていたら、久方ぶりに親方から雷が落ちた。

――やる気が無ェなら出ていけ!周りに迷惑なのがわからねぇか!

 先ほどの親方の言葉がこだました。
 どうする、と目で問われ、細工用の道具も握ったままで工房を飛び出していた。誰かの制止する声を無視し、脇目も振らずに雲切場へ走った。
 お気に入りの場に着くと両手を広げて地面に身体を投げ出した。しばらく肩で呼吸し、滓かに歪んだ視界を取り戻すように、乱暴に目をこすった。
「……飛び出したはいーけど、どーすっかなー」
 手の先に触れた小さな雲の塊を無意識に練っていく。
 ふと突然、影が差し、柔らかな声色が降る。
「君ってばひょっとして雲細工職人?」
 銀の髪が太陽の光で眩しく輝いていた。

 

 

ト書きめんどくめs(殴)

ちょっとナゾな感じですが、雲を空に浮かんでるまんまのだと思わなければダイジョーブに…なりませんかね?
ディアデムがすごいきれーすぎて雲の国の話考えちゃったよ!な感じですの。

雲の国なので人物名を雲の名前からとるつもり、なのですが。資料ないのでテキトーにしてしまった。

中学んときに借りた雲とか空とか星とか色とか載ってる写真集?が大好きです。そのうち買うよ。派生っぽくいろいろあったりする。

眠い!
携帯疲れたー。反応鈍くてキレたいww
ぐああああああ
またこんな時間オワタ\(^o^)/
早起き&掃除むりーすwww
荷造りしてないww

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January February March April May June July August September October November December
2007(Sat) 20:16

言葉綴り6

言の葉綴り

「君たちの後ろの大木、あれは今病気でさ、あれが死ぬとこの森も死んでしまうんだ」
 深刻な内容のはずなのに、それを告げるエリルの口調は重くない。既に決まってしまったことは変えられない、諦めた響きだった。
「ならオレたちの村も……」
「影響はあるだろうね」
 唾を飲み込んだリージュにさらりと言ってのけた。ルミナが拳を握る。
 ここに来るまで感じていたざわざわは、木が弱っていたせいだったのだろうか。しかしそれなら森から追い出すようなことをしなくても良かったはずだ。
 今日ほど深く森へ入ったことはなかったが、今まで数え切れないくらい、おそらくほぼ毎日森へ入った。優しく包み込むように広がる木々の囁きは心地良く、天へと延ばす枝はリージュとルミナの大きな遊び相手だった。
 それが消えて、さらには自分の村にまで影響が及ぶなんて。
「やだよ!そんなの!!この森も、わたしたちの村も大好きなのにっ……」
「だから君たち二人に助けて欲しいんだよ」
「それは、オレたちでなんとかなることなのか」
 リージュは決め兼ねている、というか意識をとられたこともあり、エリルへの不信が拭い去れないようだった。
「さァ?君たち次第だね。だけどきっとこれが最初で最後の機会なんだ。……言い伝えのせいで誰も近寄らなくてさ」
 苦笑しながら付け足した。言い伝え、リージュが口のなかで言葉を転がす。
「森の奥の大木に近寄るな、ってやつ。聞いたことない?」
「おばあちゃんから聞いたことはあるけど……もしかしてこの木がそれなの?」
「そうだよ。今は弱ってるから何もできない無力な木でしかないけどね」
 大木を見上げてエリルが笑う。その様子にリージュが呟く。
「詳しいのな」
「まぁね。で、頼みは聞いてもらえるかな?」
 にこりと笑顔を作ってリージュの言葉を受け流し、二人に尋ねた。

「わたしはやるよ。力になれるなら力になりたい」
 言い切ったルミナにありがとう、とエリルが微笑む。そして二人分の視線がリージュに刺さる。
 リージュは深く溜息をついて、俯いていた顔を上げた。
「ルミナ一人にさせるわけにいかないだろ」
「リージュ……」
 ありがとう!とルミナがリージュに飛び付く。
 リージュはルミナを裏切らない。置いていかれたことはあっても、その先で面倒そうな顔つきでルミナを待っている。
「お前のことまだ許してないからな」
 鼻を鳴らしてエリルに告げる。そんな行動もルミナにはすぐにリージュの照れ隠しだとわかる。ただそれにはエリルも気付いたらしく、
「素直じゃないなぁ」
 そう言って笑ったエリルの表情は、何度も見てきた笑顔の中で一番自然な、彼本来の姿に見えた。

 エリルが木の幹に触れ、ぶわりと周囲が揺れる。風が吹き抜けて若葉の匂いを運んだ。
 しゃん。リージュとルミナの首飾りが音を立てた。目の前で大きな力が動いたのをはっきりと感じる。
 巨大な力は畏怖を含めた恐怖の感情を伴うことが多い。しかし不思議と、恐い、などという気持ちが湧くことはなかった。温かく、優しい力だったのだ。
「さぁ、お二人さん、準備はいいかい?」
 エリルが振り向く。決意の篭った紅玉と琥珀の瞳を見つけて、軽く笑った。
「そんなに緊張しなくてもいいよ。ま、それくらい気合い入ってるなら大丈夫かな」
 ついてきて、とエリルが大木の幹に吸い込まれた。幹の表面が水面のように揺れている。
「エリルッ!」
 どちらかが短く叫んだ。
『大丈夫、入っておいで』
 辺りにエリルの声が響く。
「リージュ~先に行ってよぉ~」
 ぐいぐいとルミナがリージュを押す。
「え、やだよ。ルミナが先に行けって」
「……」
「……」
「じゃあ」「なら」
 二人同時に切り出す。驚いて首を動かすと、同じ表情がもうひとつあった。

「二人一緒で!」

 同時に吹き出した後、見事なまでのユニゾンがこだまする。
 不思議な空間ができた大木の表面に手を突っ込んで、互いの視線を合わせた。頷き合い大木に向かって、飛び込んだ。
 しん、と静まりかえった森にクスクスと笑うように木の葉が揺れていた。

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15

January February March April May June July August September October November December
2007(Thu) 19:45

言葉綴り5

言の葉綴り

 鳥の囀りで目が覚める。ゆっくりと瞼を上げると眩しい陽射しが溢れていた。
 昨夜は確か、倒れた少年の隣でリージュと様子を見ていた。そこでルミナの記憶が途切れていることから、その途中で眠りに落ちてしまったようだ。
 首を巡らすとリージュは眠っている。しかし少年の姿が見当たらない。
「リージュ、起きて~!!」
 大変だ、とルミナは乱暴にリージュを揺さぶった。
「起きてよぉー!リージュー!」
 リージュとルミナ、先へ行ってしまうのはいつもリージュだったが、朝起きることに関して、ルミナは彼に負けたことはなかった。彼は朝にすこぶる弱かったのだ。
「ねぇ」
「何!今リージュ起こして男の子探しに行くんだから邪魔しないで!……って、アレレ?」
 背中にかけられた声に早口で返す。ふと声の主に思い当たり、首を傾げてから、振り向いた。
「……いた」
「どーも。昨日は悪かったね。突然倒れたりして」
「大丈夫なの?」
「この木が在る限りは、ね」
 手を伸ばして大木の太い幹に触れる。木を見つめる彼の瞳は柔らかく、深緑だと思っていた双眸は若葉に近い色のようにも見えた。
「そうだ。何も食べてないでしょ、君たち。もらってきてあげたんだ、感謝してよね」
 少年が赤い実を放る。驚きながらも、食べ物にありつけたことで喜ぶが溢れる。
 リージュと森に入る前、軽くお菓子をつまんでから何も食べていなかったのだ。
「するする!ありがとう!……リージュ!!起きなさーいっ!!」
 少年からもらった実を足元に置くと、ルミナはすうっと息を吸い込み、リージュの耳元で声を張り上げた。

 キーンと余韻の残る左耳を押さえながら、リージュはもらったアールの実を噛った。
 アールの実はアールという木になる果実でリージュとルミナの村でもよく食べられている。ほとんどの家にはアールの木があり、リージュやルミナの家も例外ではない。そして季節になると村中が甘酸っぱい香りでいっぱいになるのだ。
 しかし、今はアールの時期ではない。リージュは不思議に思うが特に気にすることもなくアールを食べ続ける。
 アールの時期でないことより重要なことがあるのだ。彼を大声で起こしたルミナを睨みつける。その視線に気付いたルミナが澄まし顔でアールを噛る。
「早く起きないリージュが悪いのよ」
「……あんな起こし方することないじゃん」
「だって剥がす毛布がなかったもの」
「ちぇっ」
 ルミナに勝つことを諦め、手の中のアールに視線を落とす。それを見て思い出す。この実を持ってきた人物を。
「お前名前は?」
「僕?ああ、言ってなかったっけ?」
 自分を指差しリージュに問い返した。うんうん、とリージュだけでなくルミナも頷く。
「僕はエリル。よろしく、リージュとルミナ?」
 語尾を上げて疑問形にしたエリルに、二人ともよろしくと返す。
「んじゃエリル、聞くけど昨日オレに何した」
 紅玉の眸がエリルを真っ直ぐに捉らえた。
「む、根に持つタイプ?」
 エリルがからから笑うとリージュの鋭い視線の凄みが増す。それに肩を竦めてエリルが言った。
「……君たち二人に頼みがある。それを叶えてくれたら、村に返してあげる。ど、悪い相談じゃないと思うよ」

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14

January February March April May June July August September October November December
2007(Wed) 01:15

言葉綴り4

言の葉綴り

 待っていたって道が出るわけじゃない、というリージュの言葉に従って、手を引かれるままにルミナはリージュと森の中を進む。
 先ほどまでと違い、二人の間に交わされる言葉は少ない。出てきたとしても不安や恐怖を表すだけだった。

「……もうすぐ夜だね」
 昼間でも薄暗い森の闇は、よりいっそう濃くなっている。それでもおおよその時間がわかるのは、エルフがもつ周囲にある自然との同調能力のお陰であろう。
「うん。野宿でもいいよな?まぁ、それしかないんだけどさ」
「だいじょうぶ」
 こんな状況で文句を言うつもりはない。
「じゃあルミナはここらへんで待ってて」
 リージュの言葉にルミナが目を見開く。背を向けた彼の服に手を伸ばして強く掴んだ。
「わたしも行く!」
「危ないだろ?」
「ばらばらになった方がもっと危ないもん」
 宥める口調のリージュにすかさず返した。
 生き物の気配の薄いこの森に独り残されるのは嫌だった。手を離したら会えなくなりそうで恐い。
 そして森を満たす、ざわざわとルミナの神経をなぜる不思議な感覚。懐かしくて幸せな。だけど何故か淋しげで悲しい気持ちが流れ込んでくる。
 どうしてリージュにはわからないのだろう。ルミナは口には出さなかったがずっと考えていた。
 最初は僅かだったが、森の奥へ進むほどその感情は強く波打つように伝わる。感情の波が揺れる度に、木々がざわつく。そんな気がした。
 それが、どうしてリージュにわからないのかしら。
「ルミナ?一緒に探すんだろ。それともここで待ってる?」
「え、行くよ、行く!……今度は置いていかない?」
 不安げにリージュを見上げる。こんなところに置いていかれたら今度こそリージュを心の底から恨む。毎晩毎晩彼の夢に出てやる。
「置いていかない」
 ルミナの額と自分の額をぶつけて応える。額を合わせるのは、エルフの、特に親しい間柄で使われる、約束守ることを示す印。額からほんのりとリージュの温かさが伝わる。
 額を離すとリージュがルミナの手を引いて歩き始めた。不思議なざわざわがほんの少し柔らかくなった。

――大切な大切な樹があるのよ。
  でも、近づくことはできないの。近づいたらその樹の怒りに触れてしまうわ。
  だから、見つけても、樹に見つかってはいけないよ。

 ルミナの手を引くリージュは、迷うことなく歩を進める。そして進むごとにあのざわざわが近づく。ルミナが疑問を抱いたころ、リージュが足を止めた。
 ざっ、と突風が吹き抜け、木々が揺れた。
 突風で閉じた琥珀の眸を開くと、目の前に大きな大きな木と、一人の少年が立っていた。
「……だ、れ」
 少年はその問いには答えずに微笑んだ。細められた少年の深緑の双眸には哀しい色が映っていた。
「……テメェ!!」
 突然、リージュが手を振り払って怒気をあらわにする。彼の錆のようなくすんだ赤い髪がゆらゆらと逆立つ。感情が高ぶりすぎて力を抑え切れずに洩れ出しているのだ。
「リージュ!どうしたの!!」
 リージュに腰に飛び付いてルミナが叫んだ。
「ようこそ。よく来たね」
 二人の様子を眺めていた少年が口を開いた。木の葉が擦れるような細く、それでいて美しい声だった。
 伏せられた深緑の瞳が哀しく揺らめいている。
「僕が君達をここまで呼んだんだ。彼を使って」
「やっぱり……」
 ぎりり、とリージュが歯を噛み締める。
「だけど、こうするしか、なかった。すまない」
 再び少年が言葉を零し、崩れるように倒れた。
 それにはルミナだけでなく、怒りを表していたリージュまでも驚いた。
 ルミナは慌てて彼に近寄ろうとするが、リージュがそれを止めた。
「そんなヤツ助けることないだろ!」
 リージュの言葉を無視してルミナは少年を仰向けにしている。だがルミナには少し力が足りないらしく、中々向きを変えることができない。
「悪い人じゃないよ」
「なんでっ……!」
 ルミナの琥珀の双眸がリージュを睨みつけた。こうと決めたらやり通す、決意を秘めた眼差しだ。
「悪い人は謝ったりしない。謝ったりしないよ、リージュ」
 ルミナの言葉に息をついて呟く。
「……お人よし」
「ありがと」
「褒めてない」
 言ってリージュは少年と地面の間に手を入れて、彼の身体を起こし、仰向けにして寝かせる。
 ざわついていた木の葉がぴたりと止んだ。ルミナがそれに気付いて顔を上げる。
 見上げた黒い夜空に星がちりばめられて瞬く。並んで浮かぶ黄金(きん)の月は三人を照らしていた。

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04

January February March April May June July August September October November December
2007(Sun) 21:53

言葉綴り3

言の葉綴り

「リージュ!待ってよ、リージュ!」
木々の隙間から僅かな光が落ちている。薄暗い深緑の中で、ルミナは先を行くリージュを追い掛けた。
二つだけ年上のリージュはルミナの幼なじみで、同じ年頃が互いしかいなかった二人はいつも一緒に遊び、悪戯をし、一緒に怒られた。
「待って~……あっ!」
どんどん先に進むリージュの背が消えかけた瞬間、ルミナの視界が大きく傾き、あっという間に地面が近付いた。
倒れる寸前に体の向きを僅かに変えたので、顔面から地面に激突だけはせずに済んだ。
痛い、とルミナはぼんやり考えた。
首を巡らせて足を見ると、うねりながらも土から顔を出していた木の根に足をとられていた。リージュを追い掛けることに必死で、足元に注意が向かなかったのだ。
「ルミナ!……お前また転んだのか?」
かなり先を行っていたはずのリージュがルミナの目の前に立っていた。呆れたように言いながらも、息を切らしている彼は、ルミナの一瞬の悲鳴を拾って戻ってきたのだ。
「だってリージュどんどん先に行っちゃうんだもん」
不満たっぷりにルミナが返した。
決まり悪そうにリージュは明後日の方に視線を投げる。
「……わかったよ。ホラ、手出せ」
リージュが右手を差し出す。ルミナは直ぐに自分の手を重ねる。
ルミナの手を引いて、彼女を立たせると、握ったまま歩き出した。
「リージュ」
んー、とリージュが応える。次の言葉は決まっている。
「ありがとう」
ルミナがリージュを見上げて笑う。最近になってリージュの背がぐんと伸びたので、彼の顔を見るにはルミナは少しだけ首を動かさなければならないのだ。
「どういたしまして。もう転ぶなよ」
うん、とルミナの声。これもまた、いつものやりとり。

深く、深く、木々が蠢く。その先へ、行ってはいけないと、木の葉を揺らした。

弾かれたようにルミナが振り返る。
「どうした?」
尋ねたリージュに首を振って、腕を掴んだ。
「イヤな感じがするの。先に進んじゃだめ、って声がする」
ルミナが頭を振る度に首飾りがしゃらしゃらと音を立てた。健やかに過ごせますように、と願いの篭められた、森に住むエルフのお守りだ。
そしてこのお守りにはもう一つ、重要な意味がある。
それは自分たちの持っている巨大すぎる力を抑えるためであった。大人であるならば必要なないが、力の制御がうまくできない子供たちにとって、この首飾りは自身を護る物だった。
ルミナが首を振らなくなっても、微かな耳鳴りが続く。
お守りが、震えているのだ。
空間を揺らす飾りを掴んでルミナの表情に不安の色が広がる。
「絶対変だよ、ねぇ、帰ろうよ」
「……」
「リージュッ!!」
ルミナの珍しく強い語気に、リージュは渋々頷いた。
「戻るぞ」
そしてリージュとルミナは自分たちの歩いてきた道が消えていることに気付いた。
「嘘だろ」
「そんな……」
闇が揺れた。夜がやってくる。
暗く、長い時間の始まりだ。
二人は互いの手に力を込めた。

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29

January February March April May June July August September October November December
2007(Mon) 20:34

memo

言の葉綴り

フラクタル
シンドローム
アモルファス
カレイドスコープ
カタルシス
クライシス
(ラジオ)アイソトープ
シャングリ・ラ 【Shangri-la】
ロマネスク

上げないと沈んで見つけられなくなりそう。更新履歴に入らない程度にage

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28

January February March April May June July August September October November December
2007(Sun) 18:37

言葉綴り2

言の葉綴り

殿下っ、とその場にいた者たちから批難の声が上がった。彼は全員を見据えて言い放つ。
「俺はやってない。絶対に、だ」
「そこまで言い切るなら、証拠がおありでしょう。私どもにお聞かせ下さいますか、王子殿下」
しん、と静まった室内で一番に口を開いたのは、リヒトと最も関係が悪い人物だった。
「ある……、と言いたいとこだが、んなもんあったらとっくにここに出してるさ。どうやら黒幕さんは俺をこから追い出したいみたいでさ、尻尾が掴めないんだよな」
ここ、と彼が言うのは、リーズ城。すなわち彼のもつ王位継承権を失わせたいということだ。
「リヒト様っ!」
側近のクレフスが叫んだ。
「殿下、憶測でものを言うのは止めていただきたい。嘘偽りを信じる者が現れたらどうするのです」
再びダルケが口を開く。場を飲み込むその口調に自分まで呑まれてしまいそうだ。それだけは、駄目だ。負けてはいけない、絶対に。
「ただの推測さ、信じる信じないはそいつの勝手だ。だけどな、俺は絶対にやってない。ヴェルトの神に誓って言おう」
「たった一人で何をしようと言うのです?ここには貴方の味方などいるとお思いですか」

そう、彼には今味方と呼べる者は一人もいない。信じていた者は全て彼の敵だった。
だけど、あいつらにだけは疑われたくなかったな。側近とレイスをはじめとしたギルドの者たち。全てが敵であったとしても、彼らのことだけは信じ続けたい。それくらいリヒトにとって、その者たちは大きな存在になっていたのだ。
彼と幼いころから共に育ったクレフスはともかく、出会って数ヵ月のギルドの者がこんなにも心を埋めていたなんて。
彼らからの眼差しが何よりも誰よりも苦しかった。胸がぽっかりと穴を空けたような喪失感と、見放されたという絶望感だけが残った。
初めての同じ年頃の少年は自分を他の者と変わらない接し方をしてくれた。彼の仲間たちだってそれは何も変わらなかった。初めこそぎくしゃくしていたが、すぐに分け隔てなく接してくれた。彼らといるときだけは自分は自分でいれた。
王子という肩書を忘れて過ごせた。それは一人の人間として生きた、滓かな時間だった。

「そうだよ、俺に味方するやつなんかいないさ。分かりきったことだろう?そんなこと」
リヒトの悲痛というまでの言葉が零れた。自分に言い聞かせるようなその口調は彼自身の胸に突き刺さった。

「ったくよー、しおらしくしてんじゃねーよ。馬鹿か、お前?」

突然の言葉に、誰もが呆気にとられる。

光が、ひとつ輝く。

一番初めにそれに反応したのはクレフスだった。
「王子になんという非礼ですか!いくら君でも馴れ馴れしすぎます!」
「はいはい。こんな時に礼儀も何もあるかよ。それに、あんたが言わないから俺が代わりに言ってやったんだ」
「……それはっ」
クレフスが言葉に窮し、レイスは鼻を鳴らして一歩、リヒトへ近づいた。
「レイス……」
まだ目を丸くしているリヒトに、歯を見せて笑うと、振り向いて告げた。
「ってことで俺、コイツにつくからよろしく」
進んでリヒトの目の前に立ち、軽い手刀を降ろした。
「らしくない」
はぁ、と数人の溜息が聞こえた。続けてセーラとミシェルの怒ったような口調で言った。
「ばーかレイス!」
「いい加減その考えなしは止めてほしいわ。こっちが迷惑でしょ」
「文句あんのか?」
返すレイスは不満そうだ。
「大有りです。まったく、あなたは時々とんでもないことをする」
「いつもの間違いだろ?今に始まったことじゃないって」
フィルグラストが応え、ガルシアは笑ってフィルグラストに突っ込む。
周囲はそのやり取りに困惑し、まごついている。
「そういう訳だから、あたしたちもあっち側ね」
セーラ、ミシェル、フィルグラスト、ガルシアが前へ進んだ。
「お前ら……」
呟いたリヒトに頼もしい彼らの表情が映った。仕事をしているときと同じ、自分の力を信じ、仲間を信じている、まっすぐ前を見据える五対の瞳。
「ありがとう」

光は眩しすぎるほどに輝いていた。自分は今、その光に包まれている。

不思議と力が湧く。

「後で叩き潰してやるから首洗って待ってろ!」
中指を立て、リヒトは敵に言い放った。周囲は王子にあるまじき言動に唖然としている。
それに笑い崩れたのはギルドの面々だ。「よく言った!」「さいっこー!」「王子のわりにやるじゃん」とそれぞれ彼を叩いた。

「殿下をここから追放します。よろしいですね?それも覚悟の上とお見受けします」
ダルケが彼らに向かって淡々と告げた。
「上等」
口の端を上げ、不敵な笑みで言い返した。
「牢にぶち込まれなくてよかったじゃない」
ミシェルの明るい声だ。セーラが続けた。
「帰ろうっ」
オッケー、とそれぞれから返事がある。
「帰る……ってどっから?」
尋ねたリヒトにガルシアが指を左右に振る。
「オレたちを誰だと思ってんの~?セーラちゃんよろしく!」
「え、ちょっと結局あたしじゃない!フィルも手伝ってよね!」
セーラは腕をフィルグラストに絡ませると、二人は別々の呪文を唱え出した。
「それじゃあ皆様また会ったらよろしく!」
ミシェルの場にそぐわない声が響いた。

「……クレフス、今までありがとな」
「なに……を、」
「だってお前はこっちじゃないだろう?」
突き放した響き。
違う。言いたいのは、そんなことじゃ、ない。だけど、巻き込んではいけない。そう思って別れるしかないのだ。
「私は、……」
――どうしたい?言葉を飲み込む。
永遠の忠誠を誓ったのは、誰であったか。
ヴェルトの神でもなく、国王でもなく。
目の前に在る王子、いや、リヒトただ一人。たとえ王子という肩書がなくとも、自らの全てを彼のために費やすと決めたのはいつのことだったか。
分かり切ったことであったのに。こんなときでなければ気付かないなどと。

「殿下」

「俺もう殿下じゃないよ」
そう笑う彼はどこか奇妙で。
「ではリヒト様、私も、このクレフスもお連れ下さい」
周囲がざわつく。だが、今はそんな者たちは関係ない。関係するのは自分意志とリヒトの意志だ。
「後悔するよ」
「貴方に仕えてから後悔は厭というほど味わいました。今更何が変わりますか」
「責任とらないからな」
「貴方は昔から無責任です」
確かにそうだ、と彼の顔が綻ぶ。年相応の無邪気な笑顔だった。真剣な眼差しのクレフスと目を合わせると、緩んだ頬を引き締めた。
挑むようなその双眸に焔が宿った。クレフスが忠誠を誓った紛れも無いこの国の王子の眸。
きっと、この国はこの焔にまばゆい光を見出だす。クレフス自身がそうしたように。

「ついてこい、クレフス」
「御命令、確かに」
右手を胸に添え、正式な礼を行う。クレフスが再びリヒトに忠誠を誓った瞬間であった。




久々に。バスの中とかで打ってた。
もっと語彙があればいいんだけどー。その辺は目をつぶってもらってですね…。
名前は半分の人は適当。送るからって×とか●になってたのを直した。この人たちらの名前はドイツっぽくなってるハズ。全部後ろに(仮名)がつく。笑
相変わらず視点ぐちゃぐちゃ仕様。

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